23.大丈夫。見えない努力は報われる。

誰もいない時間。
でも、一人で一生懸命仕事をしている。

明日までに、なんとかこれを終わらせたい。
いや、終わらせなければならない。
そんな思いで、食事も忘れ、一人黙々と仕事を進める。

ふと、頭をよぎる思い。
「ここまでしなくてもいいんじゃないか?」
「自分がこんなに頑張っても、あまり意味ないんじゃないか?」
「自分の時間を投げ打っても、何も返って来ないんじゃないか?」
だが、それでも続ける。
何か、より大きな力に突き動かされて。
何か、より大きな所に手が届きそうな気がして。

大丈夫。
その「たった一人の、誰にも見られていない努力」は、必ず報われます。
その努力の果ての成果が、未達成だったとしても、です。
何故か?
それは、努力・情熱・真剣さ・切なる思いによる行為といったものは、後々の自分の言葉、文書、行動、仕事ぶりに映り込むからなのです。

そして、かつて同じように、いやそれ以上に「たった一人の努力」を積んできた年配の方には、それが分かるからです。

「こいつ、独りでかなり努力してきたな」

それが見えるからです。

努力は、人に見せなくてもいい。
分かる人には分かるものなのです。

たった一人で、歯を食いしばってやり抜いたあの夜の努力は、決してムダにはならないのです。