0191会社でうまくいかなかった人が、うまくいく。

0191会社でうまくいかなかった人が、うまくいく。


1.職業を選ぶよりも、自分がいかに成長していくかを考えることです。


仕事には、楽しいものとつまらないもの、楽なものと、しんどいもの、そのようなものがあるように考えがちですが、それはほとんど、自分の思い込みです。
自分が楽しいと思えば楽しく、つまらないと思えばつまらないものなのです。
職業を選ぶよりも、自分がいかに成長していくかを考えることです。


2.準備は、幾ら行っても、準備に過ぎません。


準備は、幾ら行っても、準備に過ぎません。
準備にすぎないものは、何も生み出さないものです。
ところが、準備した事は、ある時、ふとしたきっかけで、一気にスタートすることができます。
しかも一気に多くの生産をすることができるのです。
準備をコツコツしたためておきましょう。


3.きっかけにできるようになると、もはや、トラブルはありがたいものとなります。


負けたこと、侮辱を受けた事、恥をかいたこと、これらはすべて「やる気エネルギーを生み出すきっかけ」。
きっかけにできるようになると、もはや、トラブルはありがたいものとなります。
これが、ソウルの方向へ向かうということです(精神の成熟へ向かう)。
逆に、怒りをぶつけるのは、パーソナリティーへの方向へ向かうということです(エゴの拡大へ向かう)。


4.心の穏やかさは、静かな状態の時よりも、「熱くなった後」に見えてくるものです。


心の穏やかさは、静かな状態の時よりも、「熱くなった後」に見えてくるものです。
自分が静かにしている時、戦闘的な言動をする社員さんを「あいつは幼稚なやつだよな」と、心が穏やかではないなと思います。
ところが、自分が戦闘になって、熱くなって一所懸命行動した後、ふと気づくのです。


5.社内の論争などは、より「お互いの心の成長に一躍買っている」と言えるのです。


ああ、あの人は幼稚だとか心が乱れているとか思っていたけど、こんな穏やかな状態になっていたのかもしれないなと。
熱くなった後の、心の穏やかさ。
それは、はたから見てわかるものではないのです。
自分で当事者になってみて、初めてわかるのです。
この状態は、実は、心の中に、より愛情がある状態なのです。
こうしてみると、社内の論争などは、より「お互いの心の成長に一躍買っている」と言えるのです。


6.「自分はなんて、小さなところで、狭いところしか見ずに戦っていたのだろう」


以前、攻撃的に出した提案。
それを今年は、謝辞から書き始めてみましょう。
そこに、成長している自分を見ることができます.
納得できなかったと。
それを納得する論理を、みずから作って発するのです。
そうすると、「自分はなんて、小さなところで、狭いところしか見ずに戦っていたのだろう」とわかるのです。


7.「高次元から見れば、争いは組織を強くする」


昨年の提案書提出は、「自分の怒りの感情」そのものだった。
「怒りをぶつけただけ」だったとわかるのです。
今年は、そうではありません。
そうではない。
今年は「怒らせるもの」をぶつけるのです。
結局、争いが起こるのです(笑)。
しかし今年のそれは、不毛ではありません。
「高次元から見れば、争いは組織を強くする」ということを知っていて、行うわけですから。


8.法則や原理にかなったものでなければ無駄なのです。


幾ら努力しても無駄なのです。
法則や原理にかなったものでなければ無駄なのです。
例えば、幾ら「力持ち」だからと言っても、自動車を持ち上げたり、自動車を手で押して動かしたりすることはできません。
しかしジャッキを使えば、力を必要とせずに車は持ち上がります。
また、サイドブレーキを下ろして、ギアをニュートラルにすれば、人力でも車を動かすことができるのです。


9.法則や原理を理解していくことが大事です。


努力する前に、或いは努力をしながらでも、法則や原理を理解していくことが大事です。
無駄な努力は、無駄だったと気づくという一つのメリットがあります。
しかし、デメリットの方が多いのです。
「もう、やめよう、こんな事」と、すべて投げ出してしまう方が多いでしょう。
鍵を差し込まないで、チェーンロックを外すのが無理なのと、同じようなものです。


10.大成功、或いは楽勝から、大敗に繋がる恐れがあります。


大成功、或いは楽勝から、大敗に繋がる恐れがあります。
成功すると、他の部署も注目する。
それで、成功させたスタックたちは、自信を持ち、誇らしげになり、もっとやろうと、どんどん頑張ります。
勢いがつくのです。
勢いは、膠着状態の突破としては有効ですが、冷静さを失う恐れも持っています。
後に、大損をすることが少なくないのです。


11.頭でわかっていても、社会では、わかっていることになりません。


頭でわかっていても、社会では、わかっていることになりません。
体で表すことができないと「わかっていない」ことになるのです。
これは、個人でも企業でも同じです。
すなわち、トップが「こうやるぞ」と言う。
しかし、現場にそれが浸透していない。
だから、いざそれが始まっても、現場はだんだん勢いを失っていくのです。
これが、組織における「頭でわかっていても、体が動いていない」ということです。


12.裾野が広いと、トップの意向が裾野に浸透するまでに多くの時間がかかります。


大体において、現場、店舗、扱い商品などの裾野が広いと、トップの意向が裾野に浸透するまでに多くの時間がかかります。
また、中間管理職や、現場のリーダーが、その意向に乗り気でないと、インターフェイス(お客様と接する場面やスタッフ)で伝達されるものは、ごく微量なものになってしまうものです。


13.「現場の気づきをアイデアとして提出する人」は、本部に一目置かれやすい。


「これからの企業には、アイデアや発想力を持つ人が求められる」と言われます。
しかし、実際のところ、現場はまだまだ、「決められたことだけやっていればいい」という価値観で動いています。
イデアを出そうという動きが小さいのです。
だからこそ、「現場の気づきをアイデアとして提出する人」は、本部に一目置かれやすいのです。


14.どんな時にアイデアが出やすいか?


イデアは誰でも出せます。
イデアが出しやすい時があります。
その時を逃がさないことです。
後でやろうと考えないで、その日のうちに簡単でもいいからまとめてやろうと思う事が大事です。
どんな時にアイデアが出やすいか?
①失敗したとき。
②上司の言葉にムカついた時。
③やる気満々でやろうとしていたことを、止められた、制限された時。


15.どんな時にアイデアが出やすいか?つづき。


④この会社はおかしいと思った時。
⑤退社しようと思った時。
⑥失恋して悔しい時。
⑦好きな異性をとられて(しかも社内のヤツに)悔しい時。
⑧転職先選びで悩んでいる時。
⑨この先の行く末が不安な時。
⑩出会いがなく、閉塞感がある時。
⑪自分の生活は無駄だらけではないかという時。
⑫今の仕事のやり方は無駄が多いと思った時。
⑬能力アップを図りたい時。


16.どんな時にアイデアが出やすいか?つづき2


⑭社内づきあいのギャンブルから逃げたい時。
⑮はまってしまったギャンブルから足を洗いたい時。
⑯死別の悲しみを、仕事の進捗に影響させたくない時。
⑰閃いた時。
⑱その閃きが、誰かに先に提案されそうな時。
⑲ルールやシステムの不具合が原因で、仕事がうまく進まなかったという時。
⑳困っているスタッフを助けたい時。


17.興味は、どんどん変わっていくものです。


興味は、どんどん変わっていくものです。
あれだけ熱くなっていたのに、いつの間にか、もうすっかり興味がなくなっていた。
それは、「自分は持続力がない」と嘆くべきところではなく、むしろ良好なことです。
熱くなって、ハマったからこそ、すっと抜け出せるのです。
心残りがないからです。
ギャンブルでもハマって金も時間も大量に失った方が、さっと抜け出せます。


18.どんなに変わっていっても、変わらないものがあるはず。


やりたいと思う。
実行してみる。
いくつかはできた。
いくつかはできなかった。
できなかった事を何とかしたいか。
したいと思うなら、また実行するのみです。
もうしたくないなら、そのループから抜け出して、他のことをやってみることです。
どんなに変わっていっても、変わらないものがあるはず。
また変わっていないようでも、少しずつ変わっていっているものもあるのです。


19.例えば、いきなり部署移動。


例えば、いきなり部署移動。
「え?まだ、ここでの仕事を覚えたばかりなのに」
これはかなりプレッシャーになります。
また、実績がないのに、売り上げの大きな支店に回される。
これも辛いことです。
「自分は行きたくないです」と、はっきり言っても、聞いてもらえない。
こうなると、会社への不信、不満も増えてきて、新しい部署で頑張る気が失せていきます。
しかし、部署移動には大きなメリットがあるのです。


20.どちらがより現実性があるかというと?


例えば、現場でずっとバリバリ動いている人の新商品アイデアと、現場、製造、経理など経験した人の新商品アイデアと、どちらがより現実性があるかというと?
後者の方です。
なぜなら材料や調達先、必要な人や資材、そして投資効果が、把握できるからです。
また、後者は社内外のいろいろな人に会うことができ、いろんな意見をもらうこともできるからです。
これが、部署移動のメリットです。


21.「最近しなくなった事」を思い出してみましょう。


「最近しなくなった事」を思い出してみましょう。
きっと、同時に「ずっと続けている事」がセットになって思い出されるでしょう。
ずっと続けている事のうち。
会社や、個人的な繋がりのある人の役に立つことを、そして、自我の成長に繋がることはないかを、探してみましょう。
これをずっと続けることで、会社では得られない力が自分の中に育つのです。


22.「自分に最も必要なもの。それを自分で創造し、人にも提供すること」。


「自分に最も必要なもの。
それを自分で創造し、人にも提供すること」。
これこそ、事業の極意です。
それをするために、会社に行っているのです。
会社に使われるためではないのです。
「会社を使うために」会社に行っているのです。
自分に最も必要なものを創造する手段にならない会社に行っているから、辛いのです。


23.「事業」。


事業の「事」とは、何のことでしょうか?
それは「私事」です。
自分の好きなことです。
自分にとって意味のあることです。
会社で働くことは、「事業」です。
自分にとって意味のあることをする、ということです。
では残りの「業」とは何か?
これは制約のあること、しなければならないこと、と言えるのです。


24.業。


例えば、自分の都合よく動きたいし、休みたい。
会社はそれを聞いてくれない事はありません。
幾らかは聞いてくれます。
幾らかは自分の都合が通るのです。
ただし、そのためには会社の頼み事を聞いたり、他の人が求めていることに応じたりと、不自由を感じることでもやっておくことが必要になります。
これが業なのです。


25.「自分に向いているもの」と「自分以外に向いているものがある」。


事業とはつまり、「自分の好きな事をする」、「自分の好きでないことをする」、その両方があるということです。
どちらにも言えるのは、どちらも行動であり、創作事であるということです。
ただ、利益の方向が「自分に向いているもの」と「自分以外に向いているものがある」というだけのことです。


26.活かせないなら、経験していないのと変わりない。


「負けたまま諦める」ことは、「負けるのを恐れて動かない」のと同じくらい、もったいない生き方です。
負けたまま諦めることで、せっかくの負けの経験が活かせないのです。
活かせないなら、経験していないのとあまり変わりません。
しかし、実際は負けて大損している。
つまり負けたまま諦めることは、「負けて大損したのに」「経験していない」ことになり、100%損失です。
損のままなのです。


27.研究と改善。


自ら進んで高みへ挑み、負けたこと。
負けてひどく悔しい思いをしたこと。
これらは、勝ちに繋がっている可能性が大きいです。
負けについて、よくわかる。
そして負けの原因もよくわかっている。
だから研究する。
そしてコツコツ準備をする。
一度の勝ちでもう満足してしまった人よりも、3回負けて3回反省、そして負けの研究と改善を図った人の方が、結局、最終的には伸びていきます。


28.負けるが勝ちの本質。


社内コンテストは、「負けるが勝ち」という古い言葉がよく当てはまります。
負けると悔しいからです。
悔しいので、水面下でとてつもない努力をします。
人は、悔しい思いをすると、こっそり力をつけてやろうと思うのです。
「ある日突然圧倒的な力を見せ付けてやる」なんて考える。
悔しさを挽回してやろうというポジティブな企み(つまりプロジェクト)を持てるのです。


おわりに〜本質に早くに気づくのは、「会社でうまくいかない」と悩んでいる人の方。


就職してからも、「職選びの悩み」は、実はなくなりません。
「自分は、この仕事に100%向いている」とか、「この仕事は自分にとって、100%間違いなく適職」とか思っている人は、ほとんどいないのです。
「自分は数字に弱いのに、なんで経理に就かせるんだ?現場の方がよかった。企画部に行きたい」
そうやって職種について、あれこれ文句をつけ、今の自分に悩むのです。
でも、これだけは言えます。
「選り好み」しているうちは、いいものが見つからないのです。

と言っても、好みを言うなということではありません。
社内の仕事はすべて、「手段」であり、「パーツ」なのです。
プラモデルを、100人で分担して組み立てているようなものです。

だから、今自分が担当している仕事がどうかよりも、仕事の先、つまり「この会社が社会に何を出力しているか」を見ることです。
「この会社が社会に何を出力しているか」
そこから考える時、社内のあらゆる仕事は「手段であり、パーツである」と分かります。
そして、そのような本質に早くに気づくのは、「会社でうまくいかない」と悩んでいる人の方なのです。


0191会社でうまくいかなかった人が、うまくいく。(完)