0268Enlightment(気づき)(3)

0268Enlightment(気づき)(3)



61.作用反作用の法則。


ローリスク、ローリターン。
ハイリスク、ハイリターン。
これは、作用反作用の法則である。
地球を取り巻くあまたのものに流れている法則である。


62.しかし、人はローリスク、ハイリターンを望む。


しかし、人はローリスク、ハイリターンを望む。
するとどうなるか?
ノーリスク、ハイリターンと、ハイリスク、ノーリターンなるものが生まれる。
つまり、「稼がせてあげる人」と「稼ぎたくて仕方がない人」である。
簡単に言えば、ショッピングモールのオーナーと、自分の給料額しか頭にない従業員。


63.長く続ければ半分は成功である。


長く続ければ半分は成功である。
というのも、続けることが何よりも一番難しいことだからだ。
ということは、「好き」とか「やっていて楽しい」などという感情を、続ける動機にしてはならないということだ。
習慣を作らなければならない。
仕事にするのだ。
甲子園の優勝校、前橋育英の監督、荒井直樹氏のモットーも、「凡事徹底」だった。
「誰でもできることを、誰よりも長く続けること」という意味だ。

もっといいのは「天職(使命)」にするのだ。
「自分はこれをやり通すために生まれてきて、これとともに死んでいくのだ」と。


64.人生の起承転結。


熱く始める。
淡々と続ける。
静かに公表する。
全て与える。
人生の起承転結。


65.偉大な人間は、過ちだと気づいたことを決して行わない。


偉大な人間は、過ちだと気づいたことを決して行わない。
それが誰の命令であっても。
処刑されても。
要するに偉大さは、幕引きのところにあるのではないということだ。


66.「人は言葉に縛られている」


大災害や戦災で都市機能が停止した時。
略奪や犯罪的横行が起こる。
それはつまり「人は言葉に縛られている」ということを表わしていたのだ。
言葉つまり、契約や法律である。
だが、経営者は、この言葉や法律に則って、あなたに賃金を払っているのだ。
だからあなたがもし、「言葉に縛られたくない」と言うのであれば。
「予告なく来月の給料が半分にされても文句は言えない」ということだ。


67.衰退中の会社の人はこう言う。


衰退中の会社の人はこう言う。
「今は景気が悪いから」と。
成長中の会社の人はこう言う。
「生産が追いつかない。忙し過ぎる」と。


68.農作物の生産力は、とても偉大なのだ。


あなたは、田植えをしたことがあるだろうか?
田植え、水田に稲の苗を植える作業だ。
一粒の米から生まれた稲の苗。
それが秋には、約5〜6本の枝に分れて、それぞれに70〜100粒の米粒を実らせる。
つまり、「たった一粒の米から、350〜600粒の米を生産できる」のだ。
農作物の生産力は、とても偉大なのだ。


69.人間の脳にも、それと同じようなことは可能だ。


一粒の種から、100粒以上の実を成らせる。
それが自然の偉大さ。
しかし、人間の脳にも、それと同じようなことは可能だ。
「1を観て10を知る」というやつだ。


70.直感をもたらすたった一つの条件。


直感によって投資を大成功させることは可能である。
直感をもたらすたった一つの条件をクリアすればよいだけだ。
その、たった一つの条件とは?
「私は、何も手にしない。全てを世に与える」という覚悟である。
それをクリアすれば、直感が降りてくる。


71.「人生は、始めから成功なのだ」


「人生は、始めから成功なのだ」
そう考える人は与え続ける。
与え続ける結果、成功者となる。
「人生は、成功を手に入れるための道だ」
そう考える人は求め続ける。
求め続ける結果、成功を求める者となる。


72.「100%完璧だ!!」


何であれ。
自分の中で「100%完璧だ!!」と思ったものは。
世界に出ると、50%でしかない。


73.リアル=「裏有る」


リアル。
リアルとは、「裏有る」つまり、裏があるのだ。
裏と表で構成されている。
こちらで100%完成させても、世に出ると50%にしかならないのはそのためだ。
残りの50%つまり裏は、世の中が作る。


74.茶碗に、丼ブリを勢いよく重ねた。


茶碗に、丼ブリを勢いよく重ねた。
当然、茶碗は割れてしまった。
ここに気づきがあるのだ。
「自分の器よりも小さな器に属すると、そこにいる人達を破壊してしまう」と。
自分が、そこにいる人達を壊してしまうようならば、自分はそこよりも器が大きいのだ。
そこから飛び出さなくてはならない。


75.雨が降り、土が育まれた。


雨が降り、土が育まれた。
だがその土は、植物がメキメキ育つことで養分を奪われ、破壊された、一時的に。
植物は育ち、枝葉を実らせた。
だがその枝葉は、シマウマやガゼルたちに食いちぎられ、破壊された、一時的に。
シマウマやガゼルたちは繁殖した。
だが、彼らはチーターやライオンたちに捕食され、繁栄は破壊された、一時的に。
チーターやライオンたちは少ない子孫を残した。
だが、彼らも子孫も、病気や天災で破壊され、土に還った。
この循環。
この営み。


76.「循環」「営み」そのものは、静止画に映らない。


だれが育まれたのか?
だれが破壊されたのか?

だれがだれを育んだのか?
だれがだれを破壊したのか?

断定できない。
断定しようとするならば、この循環を切断し、断面の静止画像を作るしかなくなる。
そう、「生」や「死」、「栄」「枯」「盛」「衰」は、静止画像で断片的に映すことができる。
だが、「循環」「営み」そのものは、映らないのだ。


77.「生きる糧」として食べるなら、動物と変わらないではないか。


目の前の皿に載っている、鶏肉の照焼き。
これを、「食料」として、「栄養分」として、「生きる糧」として食べるなら、動物と変わらないではないか。
人間とは何だろう。
人間なら、もっと別の味わい方ができるのではないか?


78.なぜ、恋愛経験豊富でほとんど何でも自分でする「出来た人」が晩年まで未婚なのか?


なぜ、女子高女子大を出て恋愛経験のあまりない人がさっさと結婚して。
恋愛経験豊富でほとんど何でも自分でする「出来た人」が晩年まで未婚なのか?
それは、「人は、自分にないものを潜在的に求めているから」と言える。
前者は、恋愛に不安であり、それゆえに結婚しようと言いよって来る人に急速に惹かれる。
後者は、何でも自分でなんとかしてしまえるために、他人の援助を求める気が起こらないのだ。


79.「できちゃった婚」「授かり婚


できちゃった婚」「授かり婚
これは今や、引け目を感じる行為でも何でもない。
「子を生んで育むシステムとしての家庭」という認識でそのシステムを構築しようとするのであれば。
子供の胎動を確認してから籍を入れるのは、賢い方法である。


80.あなたをあなたたらしめているものは、0.01%の違いに他ならない。


あなたという人間は、この地球上に、たった一人しかいない。
人間圏が安定し、世界が開け、国家が繋がり、人間圏は発展した。
地球に生存する人間は60億以上。
生物学遺伝子学も発展し、「人間のDNAは99〜99.9%全員同じ」と解かって来た。
とすれば、あなたをあなたたらしめているものは、その、0.01%に他ならない。
その0.01%とは何か?
あなたの脳にあるもの。
つまり、あなたの考えだ。
心だ。


81.「人のコンプレックスを突く」ということは、「その人の一生分の悩みに感染すること」


人は賢い。
自分のコンプレックスなど、とうに把握している。
ただ表に出さないだけだ。
静かに一生気にかけていくだけだ。
しかし、ということは。
「人のコンプレックスを突く」ということは、「その人の一生分の悩みに感染すること」に他ならないということだ。
人のコンプレックスを突くならば、それぐらいの覚悟が必要である。


82.どこに行っても、ムカつく人はいる。


どこに行っても、ムカつく人はいる。
「なんだあいつ、クソムカつく。死ねばいいのに」
そう思ってしまう人は、どこにでもいる。
しかし、そう思ってしまうような相手はほとんどの場合。
「他の人にもそう思われている」のだ。
あなたが裁いても手を下しても、何も変わりはしない。


83.「強い人間などおらん」


「強い人間などおらん。強くあろうとする人間がおるだけじゃ」
BY又八の母(井上雄彦氏著「バガボンド」より)


84.ひどく気をとられる。


人は、若くしては、性と成と声と清にひどく気をとられる。
そして年老いては、死と視と歯と子にひどく気をとられる。


85.幸せはいくらですか?


幸せはタダで手に入る。


86.自由はいくらですか?


自由は、与えることともらうことのバランスで手に入る。
豊かさは、与えることによって心にもたらされる「余裕」から手に入る。


87.目の前の現実や自分の興味がいくら揺れ動いても、動かないものがある。


目の前の現実や自分の興味がいくら揺れ動いても、動かないものがある。
精神の深い部分だ。
そこは動かない。
そこさえしっかりしていれば、むしろ目の前や興味の移り変わりを楽しむことができる。
変化を受け入れて喜ぶことができるのだ。
諸行は無常だが、深心は有常なのだ。


88.なぜ、不幸なのか?


なぜ、不幸なのか?
「幸せがタダで手に入ることに気づいていない」から。
なぜ、不自由なのか?
「していることを、させられていると考え、もらうことを、当たり前と考えている」から。
なぜ、豊かさを感じられないのか?
「もらう以上に与えていない」から。


89.一人一人が自らの手で自分の野蛮さを抑制する時代。


大昔。
野蛮さが勢力を持つ時代だった。
成熟し文化期に入っていた国は、野蛮な民族に次々征服された。
次の時代。
野蛮な民族が淘汰される時代だった。
その次の時代。
野蛮な民族ではなく、「人間の野蛮さ」を、国家間ルールで淘汰するという時代だった。
そして現代。
一人一人が自らの手で自分の野蛮さを抑制する時代となった。


90.作品よりももっと長く残るものは何か?


作品を残せば、自分が死んだ後でも作品は残る。
名は残る。
だが、時代が変わるにつれて、その作品もやがては失われ忘れ去られていく。
では、作品よりももっと長く残るものは何か?
「精神」や「思想」である。
考えたことや、生き様である。
例えば古代ローマの哲学者のように。


0268Enlightment(気づき)(3)(完)